面会

同じアディクト仲間が面会に来てくれた。職場の人とは違ったプレッシャーがある。

かっこつけてたくせに捕まってやんの。無様だなあ。

そんな風に思われてるかもと勝手に怯える。そう思っているのは自分だけだとはわかっている。誰かのスリップにやさしくするように自分にやさしくできないのがボクの弱点だ。

「五年に一度の大発作が出てしまいました」とボクは笑って伝える。

「またー。まあ仕方ないよね」彼らは笑って続けた。

「やめなくてもいいからさ。ほんと捕まんないようにしなよ」

ごもっともなアドバイスをいただく。

そうなんだよね。捕まらないための努力。そこがボクの伸びしろだ。

「普通はさあ、捕まるかもって勘ぐりで外出れなくなるんだけど、なんでふらふらでちゃうんだろうね」

捕まってもいいやとどこかで思っている自分がいるなんて答えれなかった。

自分を心底大事できない自分。

そこがボクの病巣の核に違いないんだよね。根治できるかなあ。

 

収監まで後49日

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カラマーゾフの兄弟

「ここだったらドストエフスキーとかヘミングウェイとかだって読めるかも」そう思っていたところへこの差し入れ本。相手が欲しがっているものをジャストなタイミングで贈れる才能を尊敬します。そして感謝。