お年玉100万円
押送も新入も年末からほとんどない。留置での年越しを経験して知れたことは、悪さをするなら年末年始を狙えばいいという事実だった。
正月三が日が過ぎ、面会に弁護士の先生が来る。社会が動き始めたことを実感する。
今回はいい報告だけを持ってきてくれた。
「保証協会と交渉した結果、300万円の保釈金のうち、100万円を自分で用立てることができるなら200万を貸し付けてもらえるようになりました」と弁護士は説明した。
「100万だったらどうにかなると思います」ボクは答えた。
通帳のカードを宅下げし暗証番号を伝える。カードは一日50万円までしか下ろせない。100万円と保証協会の手数料の49,000円を準備するには3日かかる。もしかしたら今週中、遅くても来週には出れる算段がついた。
少々値ははるが自分へのお年玉だと思うことにした。
こんな風にボクはボクを大事にしすぎる。いつだって自分への奮発をためらわない。
だから依存を捨てきれないのかもなあ。まあいい、自分でわかってるならまだ大丈夫だ。
収監まで後50日
なぜ倍返しなのかわからない。銀行だから利子ってこと?