正論がきこえる
留置に収監されるとしばらくは本来なら5人部屋であるはずの部屋を一人で使うことことになる。雑居に混ぜても問題ないかのアセスメント時期なんだろう。勾留が決定するまでの逮捕から48時間は弁護士以外との面会はできない。知り合いの弁護士に連絡をとりざっと話を聞いてもらった以外はずっとひとりだった。ひとりだと悪い方にばかり考えてしまい、ボクを責める声が聞こえてくる。ボクにとっての悪い声は正論だから手に負えない。
大麻とか覚醒剤の依存症者に罰を与えても再使用の抑制には効果がない。
それは事実なのかもしれない。
それなのに処罰でしか対処しない日本の制度は、そうね、確かにおかしいのかもしれない。
だけど、いくら社会の理不尽だとしても法律を無視してまで我が道を通す生き方なんて馬鹿げてる。
社会の不正義なんていくらでもあるし、みんなそこは折り合いつけて生きてるわけでしょう?
それが生活ってもんでしょうよ。
あなたの行為は逮捕も厭わず人生かけてやるほどのことなの?
まわりに迷惑をかけてまでやる意味なんてあるの?
そこまでの信念もってるわけじゃないでしょう?
その衝動に対するリスクの見返りは何?
あなたの言ってることなんて後付けのただのいいわけじゃない。
遠くばかり眺めて足元の穴が見えてないじゃない。
結局ほんのわずかな理解者だけの狭い社会でしか生きれなくなってるんじゃない。
懲役の期間がなんの役にも立たない事実はあなたが一番わかってるでしょう。
人生は短いのよ。
もっと自分の時間を大切にしなさい。
私は怒ってるの。
心の底から腹を立ててるの。
それだけはわかって欲しいの。
『選挙参謀』関口哲平
うーん…リアルすぎて胸糞悪い。まあ選挙権なくなるから別にいいか。ここにいると社会問題についておどろくほど無関心になる。