ビバ!コロナ

早く収監されれば早く出てこれる。そのことはよくわかっているんだが、できるだけ判決は先延ばして欲しい。まだこっちにいたい。心のどこかでいつも思っていた。

ボクの祈りはコロナという呪いに姿を変えて弁護士の先生をおそった。

ガラガラになった声で息も絶え絶えに「裁判所へ公判の延期を打診してみますか?」と言う先生にボクは「大丈夫ですか?ボクは全然延期になってありがたいです」と心でガッツポーズをしていた。

次は裁判官、その次は検察官、そしてボクが罹れば…夢はどんどん膨らむばかり。世界はボクのためだけに回るべきなのである。

 

収監まで31日

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