ジェットコスターメランコリー
季節が戻ったように雪が舞う。
冬の空模様とボクの精神状態はよく似ている。
昨日はおだやかに暖かかったとおもえば、一晩で冬の嵐に変わる。
「あゝなんて幸せなんだ」
そう思う刹那。
「けどこれも今だけのものなんだ」
もう絶望している。
気分の上げ下げにボクのこころは消耗する。
それでもボクは貪るように「今」の快を探す。
火照った頭をひやすやわらかな枕。
包まる布団の温かさ。
炊きたての白米が眩しい。
やさしい言葉たち。
満月の影。
肩を濡らす雨。
受け止めてくれる人。
失ってしまう日はすぐそこに。
痛さと隣り合わせの心地よさに唇を噛む。
いつか取り戻す日を想い今日も眠れない夜を持て余す。
収監まで後27日
好きな作家の興味深い内容でしかも500ページ程度の作品なのに読み切るのに丸一日かかった。体調が悪いのが読書速度でわかる。